スイートルームの許婚
ロビーの中央に聳えるジャングルジムのような白い格子の棚に沢山のメッセージキャンドルが置かれていく。



準備に追われる愛斗たちは大変。



遠巻きで私は愛斗たちの忙しそうな様子を眺めていた。



『お前も手伝え』と脚立に乗った愛斗が口パクで命令してくる。



私は渋面で、愛斗たちの準備を手伝う。



ようやく、並び終え、一息付く。



「1時間半後には、点灯だな・・・それがまた、大変だ…」



「・・・これも一つの芸術作品だね~」



「んっ?」


「こうして眺めるだけでも、凄くキレイだもん」













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