スイートルームの許婚




ホテルのロビーとは異なった玄関で24時間警備員を配置、VIP専用フロア直通のエレベーターでしかそのフロアには行けない。



フロアに到着してもなお、警備員の許可なくしては入れない。


「初めまして、ダイヤモンドホテル横浜・支配人の小早川愛斗です。今日から3日間…よろしくお願いします…」



「「「「よろしくお願いします!」」」」


俺に挨拶を返してくれたのは5人中4人。


一人、銀髪の少年は早速、ソファーに転がって就寝中。


「あ、あいつは気にしなくていいから…小早川さん」


トーガが俺に気遣う。



「ルームサービスが决まっていれば…お聞きしますが」


「あ、俺は…」
トーガは語尾を濁す。


この間のロケでも調子が悪そうなのに、無理してバイキングの料理を食べ、暫く御手洗いの個室から出て来なくなって、マネジャーの黒角さんが慌てふためいていた。


















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