スイートルームの許婚

「今…ホテルの直通電話に…龍咲社長から、電話が入った…。お嬢様が自殺未遂を起こして、意識不明らしい」


俺は持っていたグラスを落とした。
グラスの割る音すら、俺の耳には入っていない。俺の心も身体も完全にフリーズしてしまった。


栗原の嫌な予感が的中したーーー・・・



「俺が後始末しておくから・・・病院はここだ!急げ!!」


「え、あ…ナルは冷酒、シンは砂糖、ミルクなしのブラック、レーアはミルクティーでヤッキーはレモンティーだ…3人の飲み物は全てアイスで頼む」


「４人してバラバラ?我儘な客だなー」


俺は栗原から病院の名前の書いたメモを受け取った。



俺は、大慌て、給湯室を飛び出す。