スイートルームの許婚
優しく温厚なイメージの強い俺が、眼鏡を外すと人が変わり、ケモノみたいで強引で俺様だと言ったのは昔、付き合ってた女。



その二面性が堪らないとその女は言った。



普段は草食系でもベットの上では獣系の方が女は喜ぶと思い…そのまま直すコトもなく今に至る。



もともと二重人格で有名なAB型。


人には迷惑かけてないし…いいっかと思ったけど。



かなり、由可奈に強引に俺様で迫ったからなぁー。



顔…会わせ辛いな~



俺は寝室を出て、由可奈が座っていたデスクの前に立つ。


シャットダウンし忘れノートパソコン。


黒い画面は俺の顔を映し込んだ。


パソコン脇に置かれた文庫本。
多分、由可奈が書いた小説だと思う。


俺は由可奈のペンネームに言葉を失った。








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