スイートルームの許婚
「酒飲んだら…寝ちゃうって言ってたけど…本当だったみたいだねー」



片瀬君が私たちの元にやって来た。



「・・・」
愛斗…お酒に弱いみたい…



「しょうがないわねー部屋に運ぶ?」
ポールと片瀬君の二人で、眠った愛斗を部屋に運んでくれた。



部屋には引っ越したままのダンボールが積み上がっていた。


ベットに寝かせて、二人は疲れたように深い溜息。



「こんな…細腕に力仕事は向いてないわー」



「お嬢様はどうする?俺たちと一緒に戻る?」



「ううん…ここにいる…」



「お嬢様…襲うなよー」
片瀬君ってば、変な冗談を残して、ポールと部屋から出て行った。





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