スイートルームの許婚
「んっ!?」



由可奈は手で目を擦りながら、眠気で重たい瞼を開こうする。



「もう少し…寝かせて…」



俺の首元を掴み、布団のように自分に引き寄せた。



「おい!?」


グチャとなった布団越しに俺たちは身体を寄せ合う。



「馬鹿…」
俺が身体を離そうとした刹那。


「…小早川さん!!朝だよ!!!」


運悪く、ノックして、片瀬が入ってきた。



「あっ!?」


俺は片瀬に思わぬ誤解をされてしまった。







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