あぶない お姫様
「俺達には言ってくれても良かったんじゃねぇ?」
蓮は冷たい眼差しをし、煙草に火をつける。
出会って間もない蓮達。
過去のあたしを忘れさせてくれると思った。
これ以上こいつらを巻き込む事は出来ない。
「あんたらに言って何になる?これはあたしの問題だろ?」
「なんだと? 華!」
「よせ!卓!」
卓は立ち上がり、怒りを露にした。
それを魁人が止める。
「散々みんなに心配かけさせやがって、なんていう事を言うんだ!」
「誰が心配してくれって頼んだんだよ!」
本当は“ごめん”って言いたかった。
でもこいつらを守れんのはあたししかいない。
早くあたしとの関わり合いを切らないと大変な事になる。
特に蓮は上条コーポレーションの跡取りだ...
その息子を危険な目に合わせることはできない。