あぶない お姫様
「俺んち 母親が飲み屋やっててさぁ... 
そこの客の女が 俺を一晩買いたいって言ってきたらしいんだ...」

「・・・」

「金に目が眩んだあいつは 俺を堂々と売りやがった...俺は何がなんだか分からないまま 女の後を付いていったんだ...」


「まる1日 その女や女の友達に 玩具にされた...手足を縛られ 抵抗できない俺を次から次へ 遊びやがって...それから女嫌いになって...」


あたしは彼の話を真剣に聞いた


「死のうと思った......そのとき さくらに会ったんだ」

『早まんないで! 何ならあたしが 話聞いちゃうよ』

「そのとき さくらは女の格好してたんだろ?違和感なかったの?」

勇次に聞いてみた


「違和感なんてなかった だって...さくらの周りはあの店の連中がいたし...」

あぁぁぁぁ....さくら....あの連中といなければ普通の女に見えるんだけど...

「それから さくらの店に行くようになってから 変わったっていうか...同姓の方が落ち着くし...」


「なぁ...あたし一応女なんだけど なんとも思わないわけ?」



「 !? 」





なんだよ...その反応は!!




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