新選組にタイムスリップ!?
すると、私の思考を当てたように、キリッとした男性が話し出した。
「今お前に話しかけたそいつは、藤堂平助」
「藤堂…さん…」
「で、その横の槍もった男が、原田佐之助」
「原田さん…」
そして、次々に紹介をされる。
永倉新八さん、沖田総司さん、斉藤一さん。
「で、今僕達を紹介してくれたのが、土方さん」
「鬼の…副長…。土方…歳三…さん」
「わお。土方さん、未来でも有名人だね」
「しかも、鬼の副長だぜ?」
土方さんを見て、ニヤっと笑みを浮かべる沖田さんや、藤堂さん。
「うるせぇ」
その光景を見て、私も笑みを零す。
すると、ガラっと襖が開き、刀を鞘に納めた方が立っていた。
「ん?どなただ、このお嬢さんは…」
「あぁ、訳有りで…」
まさか、この人が新選組局長の―――。
「近藤勇…さん…」
「おぉ、新選組も世の中に広まってるもんだなぁ」
アッハッハ、と豪快に笑う局長を見て、皆さんが溜息を漏らした。