新選組にタイムスリップ!?
「ほぉ…、未来から…」
「はい…」
近藤さんにも、起こった出来事を全て話した。
(そろそろ…、戻る方法を探さないと…)
「あの…。私…そろそろ行きます…」
「え?何処に?」
不思議そうに首を傾げる藤堂さん。
これ以上、ここに居たら迷惑だから…。
「どこか…は、分かりませんけど…、戻る方法を見つけないといけませんし…。刀…、返してもらっても構いませんか…?」
「え…、あぁ、ちょっと待っててね」
沖田さんから刀を受け取り、お世話になりました、と一言皆さんに告げて、部屋を出ようとした時だった。
「藍沢くん」
「はい…?」
突然、近藤さんに声を掛けられて首を傾げた。
「行くところは…あるのか?」
「え、あ、大丈夫です…!」
「あるか、無いか。どっちだい?」
「えっと…、あの…」
言葉に詰まってしまい、どもってしまう。
「その反応だと、無いって事だよな」
原田さんに図星をつかれ、黙り込んでしまう。
近藤さんは、うーん、と何かを考え込んでいる様子。
「そうだ、藍沢くん。戻れる方法が見付かるまで、ここに居たらどうだ?」
「へ…?」
「本気か、近藤さん!」
驚きのあまり、私は目を見開いたまま。
「いいだろ、トシ、皆。女の子が増えて華やかになったじゃないか」
またしても、アッハッハ、と笑う近藤さんに、土方さんは、ハァ、と溜息を一つ吐いた。