手を伸ばせば、届く距離まで。



《…そっか…。分かった、あたし頑張る》


「ん。ああ」


何を頑張るのかさっぱりだが、まあ力になれて良かった。


華織の声に明るさが戻る。


《じゃ!おやすみ》


「おやすみー」


パタン。


携帯を閉じ、ベッドに寝転がった。


真っ白な天井に、頭の中も真っ白になる。


…明日。


明日からは、心から華織と真樹を祝福しよう。


そう決意して、すうっと眠りに落ちていった。



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