手を伸ばせば、届く距離まで。



いや、俺もか。


あの無邪気な笑顔と、人を選ばない優しい性格。


俺にとっても、真樹はかけがえのない存在だ。


真樹がいなければ、俺は一緒太陽を見るだけに終わってた。


「…風邪引く。雨宿りを探そう」


でも、俺はできない。


真樹を守るなんて、顔を向けることも出来ないと思うのに。


…自信なんてない。


誰かを、支えるだなんて。



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