手を伸ばせば、届く距離まで。



――――――▼保健室



「栗原。あんたがぶっ倒れるくらい感じた痛みは、一体誰のなの?」


「……あー、多分さっきの」


「久野望?」


「うん。痛いとか、そういう類じゃないんだ。…苦しい。すごく」


「…ふーん」


「まずはすれ違う生徒は診ていく。そして、解決してみせるよ」


「ま、それがアンタの仕事だからね」


「………それにしても」



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