手を伸ばせば、届く距離まで。



「じゃあその苦しみから解放するには、どうしたら良いと思う?」


「…え」


「ま、お前自身で考えてみろよ」


…どういうことだ?


真樹を、解放する方法があるのか?


「ん…あ、ここだ!」


「おっ」


平穏な住宅街。


そこから少し路地に入ったところに、真樹の家はあった。


「…でも、天宮(あまみや)って書いてあるぞ?」



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