手を伸ばせば、届く距離まで。



出てきた人は、薄い長シャツにジーンズ。


若い顔立ちにクマが出来ている。


「あの…真樹は」


「……ああ、アンタらあいつの友達?」


悪態づく女の人を見て、久野のイライラゲージが近づく。


女の人は家の中に戻った。


間もなく向こうから、


「あんたに友達だってー!!起きてんの!?さっさと来い!!」


そんな怒声。



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