手を伸ばせば、届く距離まで。



「ったく…きゃ!?あ、あんた何入ってんのよ!?」


「……………」


その、汚いものを見るような目。


「…ぃ、いやああああ!?」


「圭!!やめろ!!」


そんな目で、真樹を見ていたのか。


許せない。


悩む真樹を、こんな場所で


こんな人間と一緒に居させていた。


気づいてやれなかった。


真樹の苦しみ。



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