手を伸ばせば、届く距離まで。



…なんだ?何を言いかけた?


「僕が言っていいのか分からないけど…圭くん」


栗原は、圭に近づいた。


美形な顔に、庶民的な圭は息を呑む。


変なことしねえだろうな…


「圭くん。君は―――カウンセラーの教師にぴったりだ」


「え」


はあ!?


「綺麗な心に、人を助けることの出来る力。僕は君に、ぜひカウンセラーになってほしい」



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