手を伸ばせば、届く距離まで。



『君に何が分かるんだ!!』


『ハアッ!?』


つい、イラついた。


俺の気持ちを、軽い心で言って欲しくなかったから。


けど、すぐに間違いに気づいた。


『ツラいの隠して笑ってちゃ、分かりたいのも分かんねえに決まってんだろ!!』



ぐ、と食い込んだ言葉。


彼の心は強かった。


恐らく、圭くんが居る限り久野くんは怖いもの知らずだろう



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