手を伸ばせば、届く距離まで。



でも、どこか切迫感がない。


また三人で話し、一緒に走れているからか。


―――これからの未来が、煌めき輝いているように感じる。



「何かこう…青春だなあ」


「圭、危ない!!」


「え?」



―――ドンッ、ばたたっ


一瞬で焦点が合わなくなり、足がもつれて倒れ込んだ。


何かに、ぶつかった。


反射的にそちらに目をやる。



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