手を伸ばせば、届く距離まで。



つまり、神崎昇はその企業の跡目である。


大層なもんたが、本人はさしてプレッシャーはないようだ。


さすが、とも言えるが。


「妹がな。今朝名札をちぎって行ったんだ」


「…ちぎって?」


「ああ。つまりは『神崎の名を捨てたい』って反抗らしいけど」


…なるほどな。


大手は狙われる事も多々あるだろうし、イジメもある、か…



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