手を伸ばせば、届く距離まで。



「ごめん。俺…自分を見つけられなくて、過去に縋ってた」


「…何で泣く。ダセェ」


「悪い。ごめん。久野くん」


「謝るな。だいたい、謝るのは俺のほ…いや、何でもない」


くっそ!謝罪できねえぇ!


「能力が無くなって、人を初めて愛せた。 僕は、ちゃんと自分として生きていくよ」






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