手を伸ばせば、届く距離まで。



「…最初っから」


「あーっ、久野くん泣いてるね」


「うるせえっ!!最初っから自分で生きろってんだアホ!」


あー涙止まんねー。


圭以外に、信頼した人間なんて居なかったのに。


まさか


カウンセラーが、こんなに心を支えてたなんて。


大嫌いになった、先生。


でも栗原は違う。


ちゃんと、優しくて子供を守るカウンセラーだ。



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