手を伸ばせば、届く距離まで。



真樹の照れた顔を、斜め後ろから見ながら思う。


―――やっぱり、そうだよな


真樹、だから…


「圭!速く乗らないとスタートするよー!」


人少ないから大丈夫だよ。


ツッコミながら、だるく走って二人に駆け寄る。


二人の満面の笑顔に、彼氏だという自覚を失う。


微妙に、ざわりと胸が蠢いた



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