手を伸ばせば、届く距離まで。



―――…


完全に生気を失った。


「もー、二人共弱っ!それでも男?」


「…戸籍上男だよ」


「黙らっしゃい」


俺と圭は、完全に乗り物酔いでベンチに寝ころんでいた。


華織はまだ生き生きしてる。


遠くで、神崎兄妹も仲良くクレープでも食ってることだろう


「…うっ、ぐ…セーフ」


「アウト…」


意味が分からない。



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