手を伸ばせば、届く距離まで。



けど…ちゃんと、家族は戻ってきたんだよな。


ずっと真樹が欲しかった…家族。


「多分、しばらくは会えない…」


「…いいよ、またいつか、会おう。―――良かったな!真樹」


え、と真樹が空虚な声。


怒られるとでも、思ったのだろうか。


…真樹らしい。


「ありがとう。今まで、ありがとうな。真樹」


「―――。」



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