手を伸ばせば、届く距離まで。

□心を繋ぐ人




やっぱり気になった。


と言うか、俺からも謝って土下座したかった。


真樹から、大切な物を奪ったのは二回目。


だから、俺は罪悪感で死にそうなんだ。


―――コツ…


足音を控えながら、真樹と華織を探した。


人気が全くない待合い場に、二人は声をひきつらせながら、泣いていた。



床にへたり込む華織を、真樹が強く抱き締めている。



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