手を伸ばせば、届く距離まで。



父さんはふわりと笑って、その場に座った。


柔らかい人だよな…本当


「警察になりたいか」


「うん。だって、俺を救ってくれたのは警察官の息子さんだろ?」


「そう。そして、俺の親友のとても大切な人だった」


言葉に詰まる。


何と返せば良いのだろう。父さんの微笑みも、見ていられない。



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