青空ペダル




男の乗る、自転車の後ろに乗ると男が話しかけて来た



「俺、遠野雅。27ね?お前は?」



え、こいつ27なの!?え、ちょかなり童顔じゃん!!
しゃべり方とか服装とか見ると22.3にしか見えない!!


世の中って怖いな…



「なぁ、聞いてる?お前名前は?」


「あ、佐倉弥尋。高1」


不機嫌そうな声とともに引き戻されて咄嗟に名乗る



「んじゃ、弥尋な?俺の事、雅で良いから」


「あーはい」


そう言うと、雅の背中に捕まり空を見た



(あぁ、少し雲出てきちゃったなぁ)



さっきとは打って変わって人の話し声とか車の音とか色々入り混じり私は顔を曇らせる


(あー煩い)

そんな事思いながらまた空を仰ぎ見る。するといきなり雅の声が聞こえた



「落ちんなよー?」


「は?」


そう聞こえた時にはすでに遅し
ブレーキもかけずに下り坂を下りて行く



「きゃぁぁぁあああああああああああああ」



この、男…最悪…






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