そしていつかの記憶より
(結構重いなー)




水のペットボトルを小脇に抱えて、部室へ戻る。





「・・・このまま・・・かよ?」
「・・・、・・めて・・か?」
「俺は、ちゃんと・・」
「・・・・」



部室からは、そんな二人の男の子の会話が聞こえてくる。
ドア越しのせいで会話はよく聞こえないが、二人が喋ってるということだけは伝わってきた。




(ささくん、酔い醒めたんだ)






よかったと安心しつつ、部室に入る。





「お水、買ってきたよ」
「あ、ああ・・・悪いな、朝野」
「ううん。・・どうぞ」


まだ赤い顔をしたささくんにお水を渡す。
「ありがと、いっちゃん」



にこ、とささくんの笑顔に笑顔を返してから、
寝転がってる先輩と陽子と乃架ちゃんにもお水を配る。




「・・・ってもうこんな時間かぁ、バイトあるしそろそろ皆起こさないとな!」
「ささ今日入ってたのか。俺休みだけど」
「何かチーフが風邪引いたらしいぜ」
「え、まじで?」



ささくんと木原くんが会話をしながら時間を確認し、立ち上がる。



「さて、起こすか・・・。
おーい!のっちぃ、起きろー。」


ささくんが、私の隣にいる乃架ちゃんに声をかける。
しかし乃架ちゃんの反応はゼロだ。




「先輩も起きてください」
「・・うー、ん?」



先輩のほうは反応があるのかないのかよく分からない感じだ。



「ん、なになに・・じかん、?」
「陽子!・・・大丈夫?」
「ん?・・・大丈夫大丈夫、アタシ酒強いし・・ちょっと、頭痛いだけ・・・」
「それ全然強いって言わないよ?」
「え、そうなの?アハハ!」



眠そうな陽子は、まだ若干酔ってるらしくテンションが高い。






私がこの惨状をどうしようかと考えていると、部室の扉が開いた。
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