そしていつかの記憶より
「あ、いつか!・・・と、・・えっと~」


陽子の家に着いて、智也くんのお部屋に行く。
すると、嬉しそうに出迎えてくれた。




「佐崎拓也。ささって呼んでいいぜ!」
「え、・・う、うん・・」


馴れ馴れしすぎて智也くん引いちゃってる!



「二人とも、お見舞いありがとー。ほら、智也もお礼言いなさい」
「ありがとー。」
「いえいえ」


私は苦笑気味に智也くんのベッドの隣に座る。



「熱はもういいの?」
「大分ね。でも病み上がりだから安静にしてないと。」
「だよな。・・・あ、これお土産。ゼリーとか果物だけど」



ささくんが、そう言いつつお土産を渡す。
すると智也くんは飛び跳ねて喜ぶ。



「ありがとう、二人とも」
「マジで!やったー!オレ、ゼリーもフルーツも大好き!」
「こら智也、安静にしてろって言ってんでしょっ!!」




そう言いながら、陽子はもらったお土産をしまいに行った。
それを見届けた智也くんは、陽子譲りのいたずらな笑みを浮かべて、ゲームを取り出す。





「ささー、ゲームしよーぜー暇なんだよ!」




智也くんが手にしたのは格闘ゲーム。
それを見たささくんも、目を輝かせてコントローラーを握る。


「おー、いいぜ。まけねーぞ?」
「望むところだー!」



気がつくとバトルが始まっていて、止める隙もなかった。



「怒られてもしらないよ、・・・ふたりとも」
「へーきだって!」「うん、へーき!」







・・・・へーきなら、いいんだけど・・・







「なにがへーきなのかな、智也、佐崎・・・?」






意外なラスボスに負ける二人なのでした。
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