そしていつかの記憶より
3話
────春。
この季節がやってきた。
新しい季節に新しい出会い。
私はこの季節が好きだ。
だってきっと、新しい”何か”が始まる、そんな気がするから。
────────そしていつかの記憶より。
校門の前は、サークルの勧誘で上級生達がいっぱいだ。
私たちも、校門の前で新入生にポスターを渡しながら勧誘を続ける。
「・・・あれ・・?あーっ、やっぱり!!いつか先輩じゃないですかぁ~!!」
ふわり、とゆる巻きされた髪が、桜と共に揺れた。
次の瞬間、私に彼女が抱きついた。
「久しぶりですーっ!私のこと、覚えてますか?」
ゆっくり離れてから軽く首をかしげ、自分を指差す美少女。
その可愛らしい仕草は・・・
「・・・・乃架ちゃん!!」
その顔をもう一度確認する。
そうだ、間違いない。高校の後輩の、西宮乃架(ニシミヤ ノカ)ちゃん。
「おっ、懐かしい。乃架じゃない」
「陽子先輩も!同じ大学だったんですね、乃架、感激です!
あっ、もしかしてサークル勧誘ですか?・・乃架決めました、先輩たちのサークルに入ります!」
「えっ、考えなくていいの?」
「いーんです。先輩たちに会えて嬉しいので!」
「そ、そう?じゃあ、加奈せんぱーい!一人勧誘成功ですー!」
陽子が加奈先輩を大声で呼ぶ。
加奈先輩はおっとりした足取りでこちらに歩いてくると、乃架ちゃんを見てうっとりとする。
「可愛い子ねぇ、あっ、早速歓迎会をしないとね!」
「え、他の勧誘は・・・」
私は持っていたポスターに目を落としてから、加奈先輩に問いかける。
「いいのいいの、あとはふじくんに任せておけば♪」
「・・・ふじ先輩、可哀想・・」
ぽそり、と陽子が哀れむ言葉を口に出すが、彼を助けてあげようという気はないらしい。
この季節がやってきた。
新しい季節に新しい出会い。
私はこの季節が好きだ。
だってきっと、新しい”何か”が始まる、そんな気がするから。
────────そしていつかの記憶より。
校門の前は、サークルの勧誘で上級生達がいっぱいだ。
私たちも、校門の前で新入生にポスターを渡しながら勧誘を続ける。
「・・・あれ・・?あーっ、やっぱり!!いつか先輩じゃないですかぁ~!!」
ふわり、とゆる巻きされた髪が、桜と共に揺れた。
次の瞬間、私に彼女が抱きついた。
「久しぶりですーっ!私のこと、覚えてますか?」
ゆっくり離れてから軽く首をかしげ、自分を指差す美少女。
その可愛らしい仕草は・・・
「・・・・乃架ちゃん!!」
その顔をもう一度確認する。
そうだ、間違いない。高校の後輩の、西宮乃架(ニシミヤ ノカ)ちゃん。
「おっ、懐かしい。乃架じゃない」
「陽子先輩も!同じ大学だったんですね、乃架、感激です!
あっ、もしかしてサークル勧誘ですか?・・乃架決めました、先輩たちのサークルに入ります!」
「えっ、考えなくていいの?」
「いーんです。先輩たちに会えて嬉しいので!」
「そ、そう?じゃあ、加奈せんぱーい!一人勧誘成功ですー!」
陽子が加奈先輩を大声で呼ぶ。
加奈先輩はおっとりした足取りでこちらに歩いてくると、乃架ちゃんを見てうっとりとする。
「可愛い子ねぇ、あっ、早速歓迎会をしないとね!」
「え、他の勧誘は・・・」
私は持っていたポスターに目を落としてから、加奈先輩に問いかける。
「いいのいいの、あとはふじくんに任せておけば♪」
「・・・ふじ先輩、可哀想・・」
ぽそり、と陽子が哀れむ言葉を口に出すが、彼を助けてあげようという気はないらしい。