俺のクラスの苦手な男女!?

〔竜也〕
「一人暮らし」と言った梓の顔は寂しそうだった。

やっぱり一人は寂しいのかと一瞬思ったが梓の顔は違う寂しさの顔だった。

「ただいま」

「お邪魔します」

「あたし意外居ないんだから、そんなかしこまらなくていいよ」

「ああ」

一人暮らしの割には広すぎる部屋だった。

でも、梓らしいシンプルだった。

「何飲む?」

「何でもいい」

「コーヒーか紅茶」

「コーヒー」

「うん」


ちょっとして、梓がコーヒーを運んでくる。

「はい」

俺は出されたコーヒーを、砂糖もミルクも入れずに飲む。

「えっ何も入れないの?」

「ああ」

「すっご あたしなんて、コーヒーさえも飲めないのに」

「どんだけお子様だよ」

「うるさいなぁ あっ竜也は甘いものは?」

「あんまり」

「よかった ちょっと待ってね?」

キッチンの方へ小走りで行く梓。

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