生まれ変わってもキミが好き【完結】
おそるおそる聞けば、
清春は、柔らかい笑顔でうなずいてくれた。
あたしの幼なじみは、とっても優しい。
寝ぼすけで、覇気がなくて、無気力人間だけど。
でも、大好きで、大切な幼なじみ。
『るいち』とは、全然違う。
あたしの幼なじみは、小鳥遊凛の幼なじみは、矢代清春。
それを、忘れずにいなきゃ。
「あー、すっきりした。凛と話せないのって、すごいストレス」
「あはは、あたしも!」
「だよな。帰ろ、凛。帰って凛の部屋で、昼寝したい」
「寝るの!? 話すんじゃなくて!?」
「だって俺、今日授業中寝れなかったんだもん」
そうやって、
ふざけ合いながら行く帰り道が、本当に楽しくて。
傷だらけになった心がほんの少し……
ほんの少しだけ、癒された気がした。
ありがとう、清春。
ありがとう。
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