生まれ変わってもキミが好き【完結】
『るいち』も怒ったら怖かった。
成長した『るいち』は、どれだけ怖いんだろう。
想像しただけで体が震えるよ~!
「凛、大丈夫? 俺も一緒に行こうか」
あたしが相当びびってるように見えたのか、清春がそう言ってくれたけど。
あたしは意地を張って、首を振ってしまった。
「だ、大丈夫だよ! 赤点取って怒られるのなんて、慣れてるからさ!」
「……それ力強く言うことじゃないと思う」
「う、うるさいよー! ほっといて!」
4月にケンカしてから、こうやってまた清春と言い合える関係に戻れて、本当に良かった。
まだ、前世の記憶のことは話していないけど。
清春も、なにも聞かずにいてくれる。
たまに、たまーにだけど、日下先生のことを気にして色々言ってはくるけどね。
いずれ、話さないと。
そう思ってはいるけれど、
まだまだ、あたしは自分の心を、整理しきれていなかった。