生まれ変わってもキミが好き【完結】
昼休み。
あたしはまた、あの非常階段へと向かった。
ここで日下先生と会うのは、もはや恒例化してるんだよね。
「おっまえなあ! 苦手苦手って聞いてはいたけど、この点数はねーだろ! 初めて見たわ!」
答案は自分の机に置いてきたはずなのに、
日下先生はあたしの答案をなぜか持っていて、それをひらひらと見せながら怒鳴った。
怒鳴ったって言っても、呆れが半分以上含まれているみたいで、あんまり力がなかったけどさ。
「なんで先生、あたしの答案持ってるの?」
「7点なんて初めて見たから、記念にコピーしておいたんだよ」
「ひどい! 記念ってなに!?」
「うるせぇ。文句言える立場かよ。
俺はこれを額縁に入れて、家に飾っておこうと思う。本当は職員室に飾ってやりたいとこだけどな」
「鬼! 悪魔ーっ!」
「なんとでも言え」
だめだこの人。
本気でやる気だ。
これ以上文句を言ったら、本当に職員室に飾られそう。