生まれ変わってもキミが好き【完結】
「テスト前にも、あんだけ勉強見てやったのに。
俺が個人的に教えてやって、この点数ってのはどういうことだよ」
「だから、苦手だって言ったじゃん」
「限度があるだろ。はあ……。100点満点中7点て。取る方が難しいぞ」
「う。ご、ごめんなさい……」
ここは素直に謝っておいた方がいいのかも。
あんまりひどい点数取る生徒がいたら、担当の先生が怒られたりするのかな。
あたしのせいで日下先生が怒られるのは、嫌だ。
先生はしばらく黙って、あたしの悲惨な答案用紙を眺めたあと、小さく吹きだした。
「日下先生?」
「はははっ! いや、悪い。改めて、7点てすげーなと思って。
俺がいままで見た最低点は、10点だったんだけどな。まさかその記録を塗り替える奴がいるとは、思ってなかったよ」
「10点? 前の学校の生徒?」
「いや。死んだ幼なじみの話」
「え……」
どきりとした。
あ、あたしの話?
あたし10点なんて、取ったことあったっけ?
うーん……あー、あった、かも。
中学1年の時、そんな点数取ったような覚えがある。