生まれ変わってもキミが好き【完結】
顔を上げた時には、もう清春はあたしに背を向けていた。
まただ。
また、あたしと清春の距離が、ひらいていく。
「終わったなら、はやく家に帰りな。荷物は置いてってもいいから」
「うん。……ありがと」
「じゃ、おやすみ」
「おやすみ……」
清春は1度も振り返ることなく、自分の部屋に消えていった。
拒絶されたように感じて、胸がズキズキ痛くなる。
あたしはじわりと浮かんできた涙を、ごしごし腕でこすって、清春の家を出た。
家に帰ると当然、遅くなったことをお母さんには怒られたけど、それだけで済んだ。
お説教を聞き流すだけで、終わった。
でも、明日はそれじゃ済まないことが、学校で待ってる。
あたしはバカだから、良い言いわけが思いつくわけもなく。
一晩中ずっと、明日のことを考えて、眠れなかった。
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