生まれ変わってもキミが好き【完結】
変なカッコって……。
なんかいちいちイラッとする言葉を挟んでくるのは、相変わらずだ。
でも、心配して言ってくれてるのは、なんとなくわかるよ。
昔は『るいち』のそういう優しさが、あんまりわからなくて、よくケンカになったっけ。
なんでいまは、わかるのか。
あたしが1度死んでるからとか、そんな理由じゃない。
前世より空気が読めるようになったからとかでもない。
ただ、日下先生が……
『るいち』が、昔よりちょっとだけ、素直になってるからなんだ。
それがわかったから、あたしはもう1度、深く頭を下げた。
「心配かけて、ごめんなさい」
『るいち』は、素直になってる。
あたしも、素直になりたい。
前世で死ぬ間際に、そう願ったことは、覚えてる。
だから『るいち』
置いて、行かないで。