生まれ変わってもキミが好き【完結】
「……反省してんなら、いい」
ため息とともに、大きな手が降りてきて、あたしの頭を優しく撫でた。
温かくて、触れられてるところから、じんわりと熱が広がる。
こういうことをされて、嬉しくないわけじゃないけど。
なんだか大切にされてるように錯覚して、どきどきしちゃうけど。
でも、それ以上に、寂しくなる。
『るいち』が大人であることを、思い知らされて。
大人と子ども。
教師と生徒。
お互いの立場が、色濃くはっきりと、浮かびあがるのがつらいんだよ。
こんなことで、泣きたくなるくらいに。
走って、逃げて、叫びたくなるくらいに。
「で?」
「……で?」
「なんで小鳥遊は昨日、あの店にいたんだ?」