生まれ変わってもキミが好き【完結】
「嘘じゃないか?」
「日下先生、しつこい! もう知ってると思うけど、あたしバカだからさぁ。好奇心だけで動いちゃうんだよねえ」
ほら、安心していいよ。
あなたのことなんて、全然好きでもなんでもないんだよ。
ただの、教師としてしか、見てないよ。
だから……いつもみたいに、笑ってよ。
「そう、か。それならいいんだ」
「……うん」
「だが、1つ腑に落ちないことがある」
「ふにおち……?」
「納得いかないことがあるって意味だ、バカ」
むむむっ。
確かにさっきあたし、自分でバカって言ったけどさあ。
だとしても、教師が生徒にバカとか言っていいの!?
本当に、大人になっても口が悪いんだから。
「おまえ、辻に……金髪の、派手な女に、言ったらしいな」
「えっ」
「辻のせいじゃない……って」
ドクン。
あたしは思わず、跳ね上がった心臓辺りの制服をつかんだ。