生まれ変わってもキミが好き【完結】
急いで校門まで走っていくと、
そこには確かに、ヤンキーみたいな、金髪の、派手な大人の女がいた。
出てくる生徒をジロジロと、睨むように眺めているその姿は、
まるで他校からケンカ吹っかけにきた女番長みたいだよ、芽衣子。
なんだかおかしくて、あたしは笑いを堪えながら、芽衣子に近づいた。
前世を思い出すよ。
あたしが掃除当番で、掃除を終えて学校を出たら、
とっくに帰ったと思ってた芽衣子が、校門のとこで待ってるってこと、よくあったよね。
懐かしいな。
あまりにも懐かしくて、あの時に戻りたいって、思ってしまいそうになるよ。
実際には戻れないし、戻りたいなんて、思うこともいけないって、わかってるのにね。
それでも、できるならまた、
同じ制服姿で、一緒に帰りたいって思ってしまう。
芽衣子は嫌がるかもしれないけど、手とか繋いでさ。
寄り道して、プリクラ撮って、くだらない話で、笑いあいたい。
そして、一緒に卒業して、高校生になって、
一緒に成長していきたかったよ。