生まれ変わってもキミが好き【完結】
きったねぇなあって!
驚かせるようなこと、芽衣子が言うからじゃん!
「な、なんでいきなり、そうなるの?」
「いきなりじゃねーよ。なんで日下に言わねぇんだろって、ずっと思ってたんだ。だってリンはまだ…」
日下のことが、好きなんだろ?
グラスの氷が、カランと鳴った。
芽衣子の顔を見ていたら、泣いちゃいそうで、そっとうつむく。
ソーダの泡が浮かんで消えていくのを、目で追った。
「……だとしても、芽衣子も知ってるじゃん。『るいち』には、彼女がいるんでしょ?」
校門で会った時、芽衣子は自分が『るいち』の彼女、みたいな言い回しをしたけど、
あれはあたしを引っかけただけだった。
芽衣子がしてた指輪は、いま付き合ってる、年下の彼氏からもらったものなんだって。
「親友が好きだった男なんて、ありえねーよ。そもそも日下は全っ然好みじゃねぇし」
なんて言って、あの日あたしを笑わせたくらいだ。
それを聞いて、心底ほっとしたんだ。
だって、『るいち』の彼女が芽衣子だったら……
あたしは、祝福しなきゃならないもん。
泣きながらでも、親友の恋を、応援しなきゃならないと思ったから。
本当にほっとした。