生まれ変わってもキミが好き【完結】


「まあ、それはさ……」




芽衣子はちょっと困ったように、頭をかいた。


『るいち』の彼女がどんな人なのかは、芽衣子に少し聞いた。

『るいち』の、元家庭教師だったんだって。



高校3年になっても不良みたいなことをしてた『るいち』を心配して、おばさんが家庭教師をつけたらしくて。

それが、いまの彼女。

2つ年上なんだって。



『るいち』が年上と付き合ってるなんて、ちょっと信じられなかった。

まあ、昔から年上にもモテてたんだけどさ。


そして、荒れてた『るいち』を更生させて、元の『るいち』に戻したのも、彼女らしい。




「腐ってた俺のケツをぶったたいてくれた、芯の強い、カッコイイ良い女だよ」




話を聞いて、前に日下先生が言っていたことを思い出した。


きっと彼女を愛してると同時に、とても感謝してるんだって、

そのセリフを聞いた時、そう思った。



『るいち』が大学2年になってから、2人は付き合うことになったんだって。


もう8年、付き合ってるってこと。



長いよね、8年て。

あたしの人生の、半分以上だよ。


長すぎるよ。

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