生まれ変わってもキミが好き【完結】
日下先生にも、聞きに行きにくくなったし、冗談じゃなく数学がマズいよ。
7点の限界突破するかもしれないよ、マイナス方向に。
それもこれも、清春のせいっ!
「あれ? 小鳥遊さんだ」
放課後、勉強する為に、ドスドスと図書室に向かって歩いていたら。
後ろから声をかけられて、振り返るとギターケースを背負った深田くんがいた。
「深田くん。……清春は?」
「え。あー……今日は俺、部室に用があったからさ」
「……ふぅん」
つまり、別行動ってことか。
清春はいまごろきっと、他のクラスの女子に囲まれて、鼻の下伸ばしてるんだろう。
赤点取ってしまえ!
「小鳥遊さんは?」
「あたしは、図書室で勉強しようと思って。今回数学がんばんないと、ヤバいからさ」
「あはは、前回がアレだったもんなあ。1人で勉強すんの?」
「うん。皆家で勉強するって言うから」
深田くんはちょっと考えるような仕草をして、それからニコリと笑った。
爽やかな笑顔、いただきました。
「俺で良ければ、数学教えようか?」