生まれ変わってもキミが好き【完結】
「え……っ! ほ、ほんと!?」
「うん。俺もそんな勉強できる方じゃないけど、数学だけは得意なんだよね」
「神さま……!」
「神さまって。大げさだなあ」
だて本当に、深田くんに後光がさして見えたんだもん。
思わず拝んじゃう。
このピンチに差し伸べられた手、遠慮なく掴ませていただきます。
「うう~。ありがと~う」
「泣くほど嬉しいの!?」
苦笑しながらあたしをうながす深田くんについて行けば、
ついた先は軽音部の部室だった。
ちょっとびっくりするほど、ごちゃごちゃしてる。
狭い部屋でひと際存在感を放つ、ドラムセット。
楽譜らしきものや、CDが、長机に散乱してた。
「はは、ごめん。男ばっかだから汚くて」
「ううん。今日は軽音部は?」
「テスト前だから、一応休みだよ。俺は毎日コレに触ってないと、落ち着かないからさ」