生まれ変わってもキミが好き【完結】
それから1時間くらい勉強教えてもらったんだけど、
深田くんの教え方って、かなりわかりやすかった。
日下先生より教えるの上手かも。
清春なんて、自分が理解しちゃってるからって、あたしに理解できないのがさっぱりわかんないみたいで、全然親切に説明してくれないんだよね。
あたし、今日良い先生に巡り会えた!
「ありがとう深田くん~! とってもわかりやすかったよ!」
「そう? 役に立てたなら良かった」
「あたし今テスト受けたら、50点近く取れそうな気がする!」
「それでも低いな……」
深田くんの呟きは聞こえなかったことにして、
あたしは勉強道具を片付ける。
深田くんだってテスト勉強しなきゃいけないのに、1時間もみてもらっちゃって、申し訳なかったなあ。
「深田くん。ごめんね、こんなに長く付き合ってもらっちゃって。深田くんも勉強しなきゃいけないのに」
「全然? 俺勉強あんまりしないし」
「えっ。しないの?」
そういえば、深田くんも勉強あんまり得意じゃないって言ってたっけ。
でもあたしは得意じゃないからこそ、必死で毎回やってるんだけどなあ。