生まれ変わってもキミが好き【完結】
「ふーん。……俺? 俺はいま、学校。テスト勉強してんの。小鳥遊さんと」
会話に自分の名前が出てきて、びっくり。
深田くんを見ると、彼はイタズラっ子みたいな笑顔であたしを見てた。
なんだか、ちょっと嫌な予感がするんですけど?
「小鳥遊さんに、数学教えてあげてるんだよね。1人で勉強しなきゃならないって、泣きそうな顔して困ってたからさ」
「し、してないよ、そんな顔……」
小声で反論したけど、深田くんは人さし指を唇に当てて笑うだけ。
電話の相手、誰?
あたしの知ってる人?
まさか……清春じゃ、ないよね?
「だから手取り足取り、優しく教えてあげてんの。……は? そんなの知らねーよ。
しっかし、小鳥遊さんてイイ子だよなあ。けっこう可愛いし」
「ええっ!?」
わわっ。
つい大きい声出しちゃった。
だって深田くんが、可愛いとか言うからっ。
そういうセリフ、男のコに言われたことないから、驚いたっていうか。
目の前でそんなこと言われたら、どういう顔したらいいの!
もう顔が熱い。
あたし演技下手だから、聞かなかったフリとかできないよ~。