生まれ変わってもキミが好き【完結】
「部室で2人きりだとさあ、なんか変な気持ちになってきちゃって。
勉強みたお礼ってことで、ちゅーくらいしてもいいよな~」
「はいっ!?」
なんだそれ!
よくない! 全然よくないよ!
爽やか王子深田くんはどこ行っちゃったの!?
あたしって実はいま、すごいピンチなんだろうか。
でも深田くんみたいな人が、あたしなんかをそういう目で見るわけないと思うし。
「……はあ? いやいや、そんなの俺の勝手じゃん。清春はそっちで楽しんでれば?
じゃ、小鳥遊さんには俺が責任持って色々教えておくから。じゃーな」
どこか楽しそうに言って、深田くんはケータイをしまった。
やっぱり、電話の相手は清春だったんだ。
そっちで楽しむって、何してるんだろう。
それにしても……いまの会話の内容、意味不明だよね。
「あの……いまの電話、なに?」
「ん? まあ、気にしない気にしない」
「気にするよ~」
聞き捨てならない単語が、ちらほら出てたじゃんっ。
スルーできるわけがない。