生まれ変わってもキミが好き【完結】
清春に引っぱられて、あたしは慌てて荷物を持って、深田くんを見て言った。
深田くんは頭を抑えながら、やれやれって感じで手を振ってくれた。
理不尽なこと言われて、頭突きまでされたのに怒らないなんて、仏さまみたいに慈悲深いんだなあ。
なんて勝手に感心していたら、あっという間に清春に、学校の外へと連れ出されていた。
清春はそれからずっと無言で、あたしも無言だったけど。
帰り道、家に着くまで久しぶりに、手を繋いだまま歩いた。
くすぐったくて、あったかい気持ちになった。
この日から、清春はまた女子と距離を置くようになって、
学校が終わってからも、前みたいに一緒に過ごすようになった。
ほっとした。
でも、これが最後だろうなって、覚悟したんだ。
清春の優しさに甘えるのは、これが最後。
次は、すべて話す覚悟をしよう。
そう、心に決めた。
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