生まれ変わってもキミが好き【完結】
びっくりした。
『るいち』が結婚しない理由が、あたしだなんて、芽衣子は思ってたの?
それは、あたしが死んだことに、罪悪感を抱いていたから?
芽衣子も、『るいち』も。
「変な風にとるなよ? リンのせいじゃねぇんだ。これは自分の気持ちの問題だ。
あたしだけ幸せになる気には、なれなかったんだよなぁ」
「芽衣子……」
「でも、こうしてリンと再会できたわけだし。あたしはもういいかなって、いまは思ってるよ」
ニカッと歯を見せて笑う芽衣子に、ほっとした。
芽衣子はあたしのせいじゃないって言うけど。
幸せになることに足踏みしていたのは、やっぱりあたしの死がきっかけだから。
もう過去の出来事から解放されて、とびきりの幸せをつかんでほしいよ。
「それってさ、結婚するってこと?」
「う……まあ、タイミングをみて、な」
「ほんと!? 結婚式には絶対呼んでね!」
そう言ったら、芽衣子は照れくさそうに小さくうなずいた。
友人代表のスピーチとかしたいけど、こんな子どもじゃおかしいよねぇ。
でも芽衣子のウェディングドレス姿が見られれば、あたしは大満足だよ。
「あとは日下だけど……。あいついま、結婚どころか、彼女と上手くいってないみてぇだぞ」
「……え?」